院内で行うことのできる検査をご紹介します

ブドウ糖負荷検査

糖尿病の診断のために行います。ブドウ糖75gを炭酸水に溶かしたものを飲み、その後30分、60分、120分に血糖値やインスリン値を測定します。これにより正常型・境界型・糖尿病型に分けられます。既に糖尿病と診断されている場合にはあまり行いません。
10時間以上絶食(コーヒー等の飲料も不可)し、当日の9:30までに来院して頂いた場合は当日中に検査を行うことが可能です。

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)

糖尿病治療においての評価項目として大切な項目の一つであり、1ヶ月から2ヶ月の血糖の 平均値を反映しています。当院では、日本糖尿病学会推奨の精度の高い高速液体クロマトグラフィー法による検査結果に基づいて診療しております。院内測定のため、数分で結果がわかります。糖尿病の合併症を予防するためには、少なくともHbA1c 7.0%未満を目指す必要があります。

血糖値

糖尿病において基本になる検査の一つです。血液中のブドウ糖の濃度です。空腹時血糖値と食後2時間血糖値、随時血糖値を見ながら評価していきます。空腹時血糖値は10時間以上の絶食後、食後2時間血糖値は心筋梗塞などの心血管疾患と関係があるといわれています。院内測定のため、即時に結果がわかります。

尿検査

糖尿病による腎臓の合併症を調べる検査の一つです。糖尿病性腎症の病期の段階は尿検査で決まります。尿の検査では糖、タンパク質の漏れを主に見ています。腎症1期では異常は見られません。腎症2期では尿のタンパクは陰性ですが、尿中のアルブミンが陽性になります。尿蛋白陽性が持続していると腎症3期以上であり、この状態になるとそれ以前の段階に戻ることが難しくなるため、早い段階での評価が必要となります。院内測定のため、即時に結果がわかります。

末梢血一般検査

貧血や感染症などのチェックに必要となります。糖尿病の合併症の一つであり腎症が進行してくると、腎性貧血などの貧血を起こすことがあります。院内測定のため、数分で結果がわかります。

CRP(炎症性蛋白)

肺炎や尿路感染症など感染症のチェックに必要となる検査です。院内測定のため、数分で結果がわかります。

心電図

糖尿病と心臓とは合併症において密接な関係にあります。不整脈や隠れ心筋梗塞など心臓の状態を評価します。また、糖尿病の合併症の一つである自律神経障害の有無についてもこちらの検査で評価できます。痛みを伴う検査ではありません。

レントゲン撮影装置

レントゲン撮影

肺炎や心不全の有無など糖尿病に限らず、内科一般では欠かせない検査の一つです。痛みを伴う検査ではありません。
デジタル式現像ですので処理が早く待ち時間が短くてすみます。


血圧脈波検査装置

血管伸展検査

動脈硬化の検査です。ABIとCAVIがあります。糖尿病の合併症の大きな原因は高血糖による動脈硬化であり、この動脈硬化を簡単に調べる検査がABIです。また、CAVIは「心臓から足首まで」の動脈の硬さを反映する指標で、動脈硬化が進行するほど高い値となります。早期診断と管理に役立ちます。検査時間はおおよそ5分程度で、針で刺すものではないので痛みを伴う検査ではありません。


神経伝導速度検査

糖尿病の3大合併症の1つである神経障害の程度を評価する検査です。
検査時間は数分程度です。

骨密度検査

糖尿病は骨質の低下による骨折のリスクが高いと言われています。この検査は骨の密度を調べます。数分じっとしていることで測定できますので、身体への負担を軽減することができます。